イタリア旅行最大の山はいつもここです。最近は、体力の比較的残っている前半に、可能なら行くようにしています。行くからには、彼のもてなしに対して、限りなく100%に近いエネルギーで応えたいので。
料理もワインも半端のない量が供されるイタリア版満漢全席です。
あの図体からは想像できないような繊細な料理を作るオッターヴィオ、素材には
一切の妥協をせず、古典料理なども出てきて、そんじょそこらのレストランでは到底太刀打ちできないグレードだったりします。
ワインに関しては太田家もかなり贅沢な環境ですが、オッターヴィオ家も凄い。そしてオッターヴィオ家の宴の場合、1アイテム当たりの開ける本数もすごい。5-6人とかしかいなくてもフルボトルで2本ずつは抜栓しちゃいます。これが2-3種類しかないというなら話が分かるのですが・・・。
楽しいけど怖い、そんな食事です。
オッターヴィオに、初めて食事に招待されたとき、こんなだって知らなかった僕は普通に夕食にお伺いした。彼の家を出て、ホテルに着いたのは次の日の午前4時だか5時で、6時ごろにはパルミジャーノチーズの工房を見に連れてかれたという苦い経験以降、できるだけお昼時に行くようにしています。
ドアを開けた直後に待っている風景、何度見ても軽く興奮を覚えます。
やはり最初はこれから、サルーミいろいろ。いつもいつも美味しいのですが、この日初めて食べたのが、Spalla(スパッラ)の生ハム。コッパよりも肉々しい感じ、うまーーーい!
干し鱈を使った古典的な料理
完璧な火入れのお肉、これもうまーーーい。
エミリアロマーニャです、トルテッリ
こういうお肉、焼き加減が好き!!
チーズも不必要にでかい!!!
うちでも扱っているラ・コッリーナのパッサータ ディ ポモドーロにリグーリアのおいちいオイルを垂らして、パンでぬぐって馬鹿食いを始めるばばっち。初めて食べてその美味しさに感動したのと、重い食事からの避難先として選んだよう。リフレッシュできるのは分かるけど、そんなにいっぱい食べたら意味ないのでは?ちょっと壊れ始めていたのでしょうか??
アンティークのBerkelのスライサー。型によっては外車級な値段がします。物への執着がどんどん薄れていっている僕ですが、これはいつか欲しい!!!!!!
注) 上記の”物”の中にはワインは当然入っておりません。
たった5-6人の為に開いたワイン。750mlのは2本ずつ開いています・・・。
とどめはやっぱりこれ。アブサン入りのリゼルヴァBabao(ババオ)は1968と1975、もう1つはMadanaGavaocchi(マダナ・ガヴァオッキ)1968。
とどめのとどめ、ボローニの蒸留酒各種。美味しいのに売れなーーーーーい!!!
消化の助けに、ペドローニの25年物のバルサミコ。
12時きっかりに着いて、オッターヴィオ家を出たのは夜8時頃・・・。食べることって体力結構使うんですよ。フードファイターってアスリートかもしれません・・・。
素材へのこだわり、ワイン・料理に対する造詣、手加減のないもてなし・・・”食”を通して、自分の中にある”文化”をオッターヴィオ以上に表現できている人を見たことがありません。彼の文化に身近で触れられていることは、僕にとって非常にラッキーなことだと思いますし、おもてなしの精神は見習いたいというか、ちゃんと受け継いでいきたいと思う僕なのでした。