一昨日のお昼にラディコンが日本に到着しました!
夜は我が家で愉快な仲間たちと食べてもらい、フィンラガンへ連れて行き、そこでコッリオのMr.フルスイングとつくばのMr.フルスイングが邂逅。
その晩に用意していたワインの内容にさすがのラディコンも驚愕、そりゃそうですよね、10種類以上の彼のワインが開いていたのですから・・・。
Oslavjeに至っては04から98年までの全ヴィンテージと97,98,99のリゼルヴァまで・・・。あー楽しかった!
お店のフルスイングぶりだけでなく、フィンラガンに集う人々の彼のワインへの興味、愛情にも非常に感銘を受けていました!
ベアードブリューイングのビールも気に入ってもらえました(当たり前か)!!!!!
明日からヴィーニジャポンが始まるというのに、当日のワインの内容も発表せずに仙台に出発してしまったのですが、ホテルの部屋になんとパソコンがあるではないですか!というわけで、発表します!!
前にも書きましたが、ヴィナイオッティマーナのお礼参りとの位置付けでの全く妥協のない内容です。
フェスティヴァンの内容とも変えて、ヴィナイオッティマーナに来た造り手のものは避け、そしてちょっとした比較テイスティングを楽しんでいただけるような内容にしてみました。
造り手 ワイン名 州
ニコリーニ マルヴァジーア2007 フリウリ ヴェネツィア ジューリア
ヴィナイオータが扱う造り手の中でも無名中の無名中の無名の造り手。ムッジャというイタリアの一番端っこの港町にあるワイナリーです。ヴォドピーヴェッツ同様にカルソの石灰岩質の畑の下は海というような場所で恐ろしく凝縮したワインを生産しています。生産量のほとんどをスミッツァ(?)と呼ばれる、オーストリアで言うところのホイリゲのような業態で売ってしまうため、ごく少量しかボトリングせず、ボトリングされたワインの大半をヴィナイオータにロマーノ レーヴィを分けてくれているオッターヴィオ氏が買い取るために、同じフリウリのうちの造り手たちでさえその存在を知りませんでした。ヴィナイオッティマーナに来日した造り手たちにこのマルヴァジーアを飲んでもらったのですが大好評。甘口なんじゃないかと思わせるほどのアロマティックさにそれを押さえ込むように存在する石灰岩質由来の膨大な量のミネラル・・・濃いのに飲み心地抜群なワインです!
2人の女性醸造家、ヴィッラベッリーニのチェチーリアとアリアンナ オッキピンティはことのほか気に入っていました!
トリンケーロ アユート!ビアンコ2008&アユート!ロッソ2005 ピエモンテ わが愛息のため(生まれ年だったので!)にほぼ全量買い取るという条件で名前も付けさせてもらったアユート!ビアンコ2005年のリリースから数年後の去年、トリンケーロからの素敵な(だけどなかなかにリスキーな)オファーをいただき、実現したのがアユート!ロッソです!!!彼のトップキュベにあたるヴィーニャ デル ノーチェの2005を全量(ビアンコは”ほぼ”でしたが、今回は本当に全量、です)買い、アユート!ロッソとしちゃいました!この価格では考えられないオーラというか、雰囲気のあるワインです。
アユート!ビアンコ2008にはマルヴァジーアが使われています(20%?)。
ギリシャで生まれたといわれているマルヴァジーアというブドウ、イタリアには陸伝いで来たものと島伝いで来たものがありまして、ニコリーニのは陸伝いのもので、トリンケーロのは島伝いのもの。
島伝いで来たマルヴァジーアは、強い太陽を感じさせる野性味あふれるアロマがあるのに対して、陸伝いのはよりエレガントなアロマがあるとでもいえばよいのでしょうか。
ぜひ比較してみてください!!
ポデーレ イル サント ノヴェチェント2003 ロンバルディア
ロンバルディア州の南西部で、マッサヴェッキアのように牛や豚も飼い、畑でいろいろな作物を栽培しと半自給自足の循環型の有機農業を実践する造り手です。マッサヴェッキアが地に足がついた時代錯誤な農家アーティストなら、イル サントのエウジェーニオは、かつてあった美しき農民生活の復活を夢見る永遠の青年夢想家。ブドウ畑もそこそこに持ってはいるのですが、これはと思うブドウでしかワインを仕込まないという、身の丈に全くあってない(彼の置かれている経済的状況)こだわり振り・・・。そんな彼の造るワイン、理解のある家族に囲まれていなかったら絶対に実現不可能(日本のインポーター界でも似たような境遇の人間を一人知っているような気が・・・あ、僕か)なことをやっているわけですから、圧倒的な迫力&個性を持つのも当然な帰結なわけで、そりゃもうすごいです。今回お出しするワインは、造り手の個性に加え、年の異常なまでの個性(冬もほとんど夏は全く雨の降らなかった非常に暑い年)も加わり、恐ろしいテンションのワインです。味の雰囲気としましては、マッサヴェッキアとカーゼコリーニとバルバカルロを足して割る3したような味わいといえばよいのでしょうか・・・。分かる人にしか分からない表現ですよね・・・。
同じバルベーラを使っているアユート!ロッソと比べてください!!
サンタ マリア ブルネッロ ディ モンタルチーノ2005 トスカーナ
ワインを造ろうだなんて全く考えずにモンタルチーノに土地を買い、住み始めたコッレオーニ夫妻ですが、彼らの敷地内の森を散策していたところ、栗の木の上(!)に一房のブドウを発見、よくよく調べてみるとそこはもともとブドウ畑だったことが証明され・・・これは神からの啓示だと考え、定年後の新たなライフワークとしてワイン造りを始めます。彼らの人柄同様、押し付けがましくない、優しい味わいのワインを造っています。今回お出しするブルネッロで4ヴィンテージ目なのですが、年齢的に若い造り手の4ヴィンテージ目では絶対にこういう味にはならないという”何か”があるんです。何か人間的な熟成、円熟がないと実現不可能なもの・・・。
カンピ ディ フォンテレンツァ ブルネッロ ディ モンタルチーノ2005 トスカーナ
ミラノ出身の可愛い双子ちゃんが、自然に魅せられ、モンタルチーノに移り住み、ワイナリーを始めちゃいました。彼女たちの永遠のアイドルは、レ ボンチエのジョヴァンナ モルガンティ、これだけで彼女たちがどういうワインを志向しているのか、わかろうもんじゃありませんか!!女性らしい繊細さと、エネルギッシュさが混在したワインです。
というわけで、同じブドウ、同じ産地、同じ年だけど、造り手と彼らの年代が大きく違うという比較テイスティングです!
レ ボンチエ キャンティ クラッシコ レ トラーメ2006 トスカーナ
彼女のキャンティ以上に奥行きのあるキャンティがあるのでしたら教えてください!
もはやキャンティって名乗らないほうが良いのでは?と思いたくなっちゃうほどの突き抜け感があります。
ヴィナイオッティマーナの打診をした時、そのスケジュールの過密さから来日を拒否、憧れの地日本には仕事1割、観光(田園風景、そこで行われる農業などなど)9割で来たいのだそうです・・・。
彼女の思慮深さ同様に、内向的で心開くまでに時間のかかることが多い彼女のワインですが、2006年はヴィンテージの天候的な陽気さを味方につけ、今飲んでも十分に楽しく、将来も十二分に約束されたワインとなっています!
マッサ ヴェッキア ラ クエルチョーラ2006 トスカーナ
マッサ ヴェッキアを出さずして、ヴィナイオータは自由なワインを楽しむイベントに参加してはいけないと考えているのは僕だけでしょうか??
偉大なのに尊大じゃない、僕たちと仲良く付き合ってくれているけど実は物凄い人だった・・・みたいなワイン・・・MVをざっくり紹介するならこんな感じになるのでしょうか。
モンタルチーノやキャンティに比べると海にも近く、より南っぽい気象条件のマッサマリッティマ、やもすると野暮ったいワインができちゃうのですが、バクテリアとお友達になることで飲み心地をクリエイトしてしまうファブリーツィオ、天才といわずしてなんだというのでしょうか??
レ ボンチエとマッサ ヴェッキアのサンジョヴェーゼ、同じブドウ品種でも、土地、気候、人が違うと、ここまで劇的に違いが現れることを感じていただければうれしいです!!
パーネヴィーノ マリポーザ2006 サルデーニャ 農民でパン屋でありえないくらい美味しい料理(ありえないくらいシンプルなのに・・・)を供するアグリトゥリズモをやっていて・・・自分にとってワイン造りとは絵描きが絵を描くことと全くもって同一の意味を持ち、彼が望むように土地、ブドウ、年、人を余すことなく表現した作品を作り上げるためには、絵の具(ブドウ)から造らないと駄目だとのたまうジャンフランコ マンカのワイナリー。
自由なワイン界でも最も自由奔放なワインを造ります!
やはり彼のワインもないことには、お祭りも何もあったもんじゃありません!!
入荷当初はなかなかにやんちゃで、扱いに困ったマリポーザですが、ようやく終売(売り切れ)が見えてきた今日、かなり落ち着いてきています!
エツィオ チェッルーティ ソル2005とソル アユート!2005
天日干ししたブドウで、1種類、それも甘いワインしか造らないというクレイジーな造り手。
2005年は雨がちな年だったという事もあり、例年よりも貴腐菌が付いたブドウをたくさんありまして、それだけ単独で醸造、あまりにも美味しかったので混ぜずに単独でボトリング・・・。同じ年なのに、同じ畑で取れたブドウなのにぜんぜん違うワイン・・・。おもしろいですよ!
猛烈に眠い!!ので、とりあえずアップして後ほど加筆します・・・。