午前中はマッサ・ヴェッキアに行く。相変わらず、とてもとても温かい人たちです。
ちょうど今年の秋リリースのワインをボトリングしたばかりということで、ラベル貼りをしていました。Rosso2004(元LaFonte di Pietrarsa、カベルネ)、LaQuerciola2004(Poggio a'VentiとTerziereがひとつのワインになった。ので、サンジョヴェーゼとアリカンテのブレンド)とRosato2005はSO2完全無添加でボトリングしたそうです!マッサ・ヴェッキアとしては初の試みで、ファブリーツィオ(オーナー)的にも行けると確信できたようです。今までだってその添加量たるやないに等しいくらいだったんですけどね。
Bianco2005だけは若干入れたとのことでしたが、その量を聞いてビックリ、ヘクトリットルあたり1.4gですって!彼が使用するのはメタ重亜硫酸カリウムなので、その半分が残留するわけですから、1リットルあたりに換算すると7mg。ちなみに日本の食品衛生法では1リットルに350mgまでの含有が許されているのでこの量がいかに少ないかお分かりいただけると思います。
ちょっと興味が出たので過去の分析表を調べてみたら、Bianco2003は1リットルに11mg、Poggio a Venti 2002は18mgとのこと。恐らくどちらに添加している量も変わらないと予想されます。そこから類推するに、赤の方がブドウが自発的に生産する2酸化硫黄が多い、ということなのでしょうか。
2006のBiancoは無添加でボトリングするって言ってました…凄すぎるよファブリーツィオ!もうすでに凄い美味しいのにどこまで行っちゃうんでしょうか、彼の白は。
よくみんなと話すのですが、なんでマッサ・ヴェッキアのワインを開ける時っていつも”ああ、特別なものを開けるんだなぁ”と思ってしまうんでしょう?特に白は唯一無二な存在だと思います。僕的にはヴァレンティーニのトレッビアーノを開ける時と同じくらいのドキドキ感を感じてしまいます。
ヴィナイオータ的なお知らせですが、彼らの新しいワイン(もうリリースされてから約1年経ちます…僕が一番引き取るの遅いんです)は7月頃入荷します。内容はというと・・・凄すぎです。ようやくBiancoを出荷調整しなくていいくらいの本数(生産量の3-4割は頂いちゃいました!)が入荷してきますし、
日本でのみ販売される赤というのも入ってきます。その全容に関しては入荷時期に詳しくご報告させていただきます。絶対驚いていただけると思います!!!!
で、話は元に戻っておうちでお昼をご馳走になり、午後は一路Montalcinoへ。
とある日本人の方の紹介で、Montalcinoにあるホテル兼レストランのオーナーのところへ行き、彼の知り合いでワインを売りたがっているというお医者さんを訪ねる。その圧巻のコレクションたるや・・・まさに垂涎ものでした。
Montalcinoに宿泊ですから、夜はこんなのを飲んでみました。
86年という決して良いとは言えない年のものだったからか、いつものSoldera節(これを嫌いな人は結構沢山いると思うが、僕はこれが感じられないと物足りなく思ってしまう)は鳴りをひそめていて、普通にエレガントなワインでした。Solderaであることを考えれば余韻も短め。まあ、開けないと分かんないですからね。
後学のために投資は惜しんではいけません、というのが僕のモットーですが、だからといってお金が無尽蔵にあるわけではないので、お金を払って飲む、高いワインといったらやっぱりSolderaと古いバローロあと古いヴァレンティーニのワインとなってしまっています。もっともそれ以外のワインにそう興味もなかったりしますが(もちろん自分の扱っているものは除いてですが・・・こんな時自分がヴィナイオータで良かったとしみじみ思っちゃったりしてます。
”僕”じゃなくて”僕の扱うワイン”を賛嘆しているだけなので言わせておいて下さい!!)。