レーヴィ宅でオッターヴィオと待ち合わせ。この日はレーヴィに会う事ができませんでした。お姉さん、リディアの調子が悪く、治療をするためにお医者さんは入院を勧めたのだがリディアは断固拒否。それならということで、近くにアパートを用意してそこにレーヴィも一緒に寝てもらうってことでどうでしょうという譲歩案を提示し、連れて行こうとしていた日で、レーヴィもナーバスだったらしい。で、待っている間にこんなものを発見しました。
白い点々、何だと思います?なんとカタツムリの足跡(足ないからこうは言わないか・・・)だそうです。
そのあとヴィリオーネのところに行き、試飲。彼の2003年のバローロは凄いことになるかもしれない。ほぼイタリア全土で、2003年の赤に共通のニュアンスの、煮詰まったフルーツのような香りとはちょっと違くて、年からくる骨太さ加減を感じさせながらもあくまでもエレガントなまさにネッビオーロを感じることのできるワインでした。
昼食はヴァッカのところで。一通りワインも飲ませてもらう。ランゲロッソ2004も線は細いけど上品だった。ヴァッカの息子、サヴェーリオも気合の入ったレーヴィのグラッパのコレクター。オッターヴィオとサヴェーリオのコレクション。
午後はトリンケーロのところに行く。彼のところに行くと飲むワインがいっぱいありすぎてなかなか大変です。覚えている限りで書くと、
Vignapalme2006(Arneis)
ChardonnayPalme2006
Sogno di Bacco 2006
V.d.T. Bianco 名前は・・・まだ秘密です!!2005
Le Taragne2004 これはボトルから。無茶苦茶美味しい。彼自身、彼の造ったドルチェットとしては最高の出来と言ってたが納得。
Vigna del Noce 1999 2002 2003
La Barslina ?? 忘れてしまった!これもとんでもなく美味しかった。
Trabic Merlot ??
こう書いてみると思ったよりも飲んでいないことに気付き、その理由もすぐに明らかになりました。エツィオ(トリンケーロ)が物凄い勢いでしゃべるので、話を聞き相槌打つだけであっという間に時間が経ってしまうのです。彼が自分のワインを褒める時の表現たるや間違えば傲慢にさえ取られかねないレベルなのですが、本人にそんな気は全然ない。本当にいいと思ったから伝えてる程度の感覚しかないのだと思います。だから他の人のワインを褒める時も、手放しで絶賛したりします。造り手が造り手を評価する時には、凄くシニカルになりがち(特にうちの先生方は)なのですが、エツィオはいち飲み手として臨むのか、物凄くニュートラルな立場から意見します。さすがはエツィオ坊ちゃん!彼のように嫌味のない育ちの良さっていいですよね。そういえば、うちのご近所にも似たような坊ちゃんがいたような・・・。フフフフフフフと名前を連呼しておこう。
夜はCostigliolev d'Astiという町にある、もともとグイードという伝説的なレストランの跡地にできたRistoranteSinoiraに行く。3回くらい食べに行ったが本当に美味しい。伝統的な料理を多く出すが、サービスの仕方がなかなかおしゃれ。
なんとシェフは23歳!ワイン的にもピエモンテの重要な造り手はちゃんと抑えているし、そしてなによりサッサイアが飲めるピエモンテでは数少ないお店だ。
食事後、エツィオが僕に聞いてきた、
”そういえばお前、エツィオ・チェッルーティのモスカート、ヴィーニヴェーリのサロンで飲んだか?”
僕 ”いや”
エツィオ ”俺思うに最強のピエモンテのパッシートだぞ。2001年を初めて飲んだときはぶったまげたよ”
僕 ”へぇ、そんなんだ(ピエモンテではないがアンジョリーノのレチョートと比べれば、それほど大した事ないんだろうとたかをくくっている)”
エツィオ ”ここにもあると思うから飲んでみようぜ。絶対飲む価値はあるし、お前は絶対彼を知っておくべきだと思うよ”
僕 ”OK、じゃあ飲んでみようよ”
2003年を飲んだのですがそりゃもうビックリ!
まさしくマーマレードのような香りにナッツの香ばしさが加わったような感じ。甘みが強いのにもかかわらず、スイスイ行けてしまう辺りがかなりナイス。今回のイタリア旅、最後の最後で発掘した大物です!詳しくは4/12で!